南仏まったり日記

フランス南部で働く海外生活初心者の30代男子が、日々感じたこと、気になったこと、日本とフランスの違いなんかをとりとめもなく書いていきます。

クリスマスとお正月

今週末はクリスマスですね。フランスでもクリスマス前の街はネオンに彩られてキラキラと光り輝いていて、歩いているだけでワクワクしてきます。お店に入ればプレゼントやパーティー用の食材やワインが山のように積まれていて、ワクワクはとどまるところを知りません。

 

この辺の感覚は、日本にいたころと同じです。日本が欧米の文化を取り入れたことが、似たような雰囲気を作り出しているのかもしれません。一方で、後から入ってきた文化だからなのか、クリスマスの”過ごし方”は日仏(というよりは日本と欧米キリスト教諸国?)で違うようです。

 

日本でクリスマスというと、恋人や友人と過ごすことが多いと思います。小さいお子さんのいる家庭では両親と子供がそろってケーキを食べることはあっても、子供が大きくなるにつれ友達と遊びに出かけてしまうことが多くなっていきます。それでも、たとえ大きくなって独立した後で、お正月は家族で集まって過ごす人が多いんじゃないでしょうか。

 

でも、フランスではクリスマスは愛を語り合う日ではありえません。この日は親戚一同が集まって、みんなでプレゼント交換をしたりする日なんです。では、恋人や友達とはいつ過ごすのか?そう、お正月なんです。大晦日の夜から友達や恋人同士で外に繰り出して、ダンスパーティーで盛り上がって、そのままカウントダウンとなるんだそうです。だから、欧米ではカウントダウンイベントが盛り上がるんですね。

 

このように、クリスマスとお正月の扱いが日仏で全くの反対になってるのは面白いですよね。「欧米人は家族を大事にするからクリスマスも家族で過ごす」なんて言われたりもしますが、宗教や文化的により大事な日が家族や親戚一同で過ごす日になっているだけなように感じます。どちらも家族を大事にしているから、大事な日を共に過ごすと考えると、しっくりきます。

 

 ちなみに、仕事のお休みも同じように対応していて、フランス人はクリスマスにはがっつりと休みを取りますが、お正月はほぼ通常運転。年末年始の祝日は1日だけです。たいていクリスマスちょっと前(今年でいうと、今日か明日くらい)から年内いっぱいを休んで、2日から仕事です。だから、日本では別々のイベントのイメージがありますが、欧米人にとってクリスマスとお正月はセットです。ジョンレノンが”A very Merry Xmas and A happy New Year”と歌っているのもうなずけます。

 

では、そんなフランスで生活している私はどうかというと、仕事の都合上、休みはこの週末+祝日の25日だけ。来週もがっつりお仕事で、年明けも2日から通常運転です。なかなかフランス流の働き方に変えられない。来年の抱負はこのへんになりそうです。

 

海外生活初期の高いハードル

なんのかんのと、前回の記事から2か月以上も空いてしまいました。まったりにもほどがありますね。もう少し、ペースを上げていきたいと思います。

 

さて、再開一発目は、海外生活初期の難関行事について。海外で生活しだして、割と最初のほうに困るのはどんなことだと思いますか?買い物はまず最初のハードルですよね。まず食べ物がないとなにも始まらない。次に家探し。ホテル暮らしでは休まるものも休まりません。ですが、幸いにして私の場合は会社がサポートしてくれました。

 

会社がサポートしてくれるわけでもないけれど、やらないといけないこと。そして、それなりにコミュニケーションが必要なこと。そう、散髪です。日本語ですらどう切って欲しいかなんて説明するの難しいし、英語でも髪を切るという表現はぱっと出て来ません。いわんやフランス語をや。とはいえ、伸ばしっぱなしというわけにもいかないので、同僚に美容室の場所を聞いていってきました。

 

近場の美容室に到着しましたが、なかなか入ることができません。日本にいる時からですが、なんかあのドアを開けて中に入るのってストレス感じますよ。ガラス張りで開放感があるように見えて、妙に閉鎖的なイメージがあります。おしゃれな人たちに対する恐怖症でしょうか。

 

気合いを入れてドアを開けて、やっと美容師さんとご対面。言葉で伝えるのは最初から放棄して、インターネットで見つけて印刷した画像を手渡します。そして魔法の言葉、「Comme ça」。英語で言うところの「Lile this」、つまり「こんな感じで」ということですね。これをいっておけば、あとは身振り手振りでとりあえずなんとかなる。 ボディランゲージってすばらしい。

 

言葉が通じないなりにもなんとか意図は伝わり、散髪スタート。まぁ、やることは髪を切るしかないですし。途中にちょくちょく、「どう?」みたいなことを聞かれますが、よくわからないので適当に返事をしていると、みるみる髪の毛がなくなっていきます。フランスの美容師さんの腕はあんまり高くなく、がったがたになることもあると聞いていましたが、一応きれいに仕上がりました。えらく刈り上げられてしまい、エグザイルっぽくなったのはご愛敬。

 

こうして、「はじめてのさんぱつ」は無事終了しました。思いもよらないところにハードルがあるもんですね。聞くところによると、パリには日本人美容師さんがいるとか。こんなところでも地方格差を感じます。

本場のサッカーはブーイングも本格派

1000文字以上かけて試合開始にたどり着かなかったので、記事を二つに分けてみました。長すぎると最後まで読むの大変ですしね。とはいえ、ページを移動するのも面倒くさいとも思いますし、どっちが正解なんでしょう。まぁそのへんのブログ運営についても、書きながら探っていこうと思います。さて、前置きが長くなっていまいましたが、やっと試合開始です!

 

 

試合が始まると、思った通り我らがMHSCは防戦一方。注目のムベッパを筆頭に、PSGの選手が左サイドからガンガン攻撃を仕掛けてきます。チームの勝利のためにはあまりいい試合展開ではありませんが、左サイドは席から近く、目の前で一流のプレーが見れるのはうれしいですね。まぁ、もしネイマールが出ていたら本当に間近で見れたのに、という思いはぬぐえませんでしたが。

 

そんなこんなで終始押されっぱなしだったのですが、なんとか守り切り前半は0-0で折り返します。休憩時間にトイレにたったのですが、休憩時間にトイレと売店の前に 行列ができるのは万国共通ですね。ビールをもう一杯、とも思いましたが、ちょっと肌寒くなってきていたのでぐっと我慢して席に戻ると、ほどなく後半開始です。

 

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後半も相変わらずPSGが終始攻め込む展開となりました。陣地が入れ替わったせいで、前半とは逆に試合の中心はかなり遠くのほうに移ってしまいました。その後はMHSCも何度か沸かせる場面を作りつつも、お互いにフィニッシュまではいかず完全に膠着状態。一緒に来ていた同僚のお子さんたちも完全に試合に飽きてしまってお菓子に夢中です。しかし、残り時間が20分を切るころになると、会場の雰囲気が変わってきました。

 

 

今期異次元の補強(500億円以上!)を行ったPSGは押しも押されぬ優勝候補。実際にここまで開幕6連勝中ですし、順位表の真ん中くらいをうろついているMHSC相手なら当然勝たないといけません。それが、残り時間が少なくなっても一点も取れずという状況では、PSGサポーターはフラストレーションが爆発寸前。逆にMHSCサポーターからすると、点は取れないまでも価値ある引き分けに持ち込めそうなことに加えて、ネイマールを温存して余裕しゃくしゃくな相手に一矢報いるような展開にウキウキです。近くにいたおじさんも、PSGのサポーター席に向かって指で「0-0」と作って、ノリノリで煽っています。もちろん本場のブーイングの嵐とともにです。

 

やっぱり本場のブーイングはすごいですね。最近は日本でもやってる人を見かけるようになりましたが、照れがあるのか言語の問題か、いまいち日本人のブーイングは迫力に欠けるところがあります。ここ本場のブーイングはそんな生っちょろいものじゃありませんでした。良い感情も悪い感情も、ストレートに表現する文化の賜物でしょうか。すスタジアムの9割くらいを占める地元サポーターの、一体となってのブーイングに、まさに会場全体の空気が震えていました。

 

会場の雰囲気が攻撃を押し返したのか、その後もPSGは決定的なチャンスを作れず、結局そのままスコアレスドローで試合終了しました。結局点を取るところは見れなかったものの、強敵PSG相手に引き分けに持ち込んで、周りのMHSCサポーターも満足げ。私たちも、ネイマールこそ見れなかったものの、一流のサイドアタックを間近で見ることが出来ましたし、ブーイングというちょっとあれな形ですが欧州サッカーの雰囲気を肌で感じることが出来て十分楽しむことが出来ました。

 

という感じで、初めての欧州サッカー観戦は最高の経験になりました。目の前で繰り広げられるプレー、そしてスタジアムが一体になっての応援の臨場感を、また味わいたいですね。今後はバルセロナにも行ってみたいですし、他の競技も見に行ってみたいです。バレーボール、ラグビーハンドボール、自転車、競馬。。。。ヨーロッパのスポーツ文化を満喫したいです。そして、現地の人に混じってがんがん応援したいです!

本場ヨーロッパのサッカー観戦に行ってきました

さっそく更新が途絶えてます。まさに三日坊主。毎日更新ってこんなに大変なんですね。。。気を取り直しつつ、ブログ名通りぼちぼちまったり続けていきたいです。せめて週に2,3記事は書きたいな。。。

 

さて、話は変わって、先日、サッカー観戦に行ってきました!前から本場欧州サッカーは見に行きたいと思っていましたが、そこに、最近パリサンジェルマン(PSG)というチームにネイマールという超有名選手が移籍してきて、そのチームがうちの街に来るというではないですか。これは絶好の機会!ということで、会社の先輩やご近所の日本人ご家族と一緒にぞろぞろ行ってきました。

 

 

わが街のサッカースタジアムは割とはずれのほうにあるのですが、あんまり治安がよろしくない地域なので来るのは初めて。ドキドキしながら駅を降り立つと、いきなり声かけられました。どうやらダフ屋のようで、しきりに「チケット買って」とか、「売るよ」とかいうようなこと(フランス語なのでよくわからない)を言っています。がんがん声をかけて来るので正直少し怖かったですが、まぁこれも含めてスタジアムかなと気を取り直して、少しびくびくしながらもスタジアムまでの道のりを歩いていきました。

 

試合開始までまだ2時間以上あるのに、道すがらは試合を見に来た人たちでいっぱいです。相手のPSGは人気チームなので、相手側サポーターが多いのかなと予想してましたが、そこは地域にスポーツが根付いているヨーロッパ。ほとんどの人が地元チームサポーターのようでした。強敵を迎え撃つ地元チーム。なんか燃える展開です。

 

 

 

スタジアムの中に入ると、謎のマスコットキャラクターがお出迎えしてくれます。はりついた笑顔とぎょろっとした眼が少々不気味でしたが、フランスの子供たちには人気のようです。欧米系のキャラクターはどうも日本人の感性からすると怖さが感じられますね。広島カープのスライリーとか。

 

 

途中で不気味キャラクターと写真撮ったり、PKコーナーで遊んだり、ビール買ったりと、そんなに大きくもないスタジアムで寄り道三昧のあと、ついに観客席に向かいます。ゲートをくぐり抜けると、眼前いっぱいに青い空と緑のピッチが!いつ、どこのスタジアムにいってもこの瞬間はたまらないですね。ひょっとすると、試合自体よりもこの瞬間が一番好きかも(笑)

 

 

 

すでに半分以上埋まっている席の間を抜けて自分たちの席まで付くと、思ってた以上にいい席です。ピッチまでの距離は10メートルもないくらい。日本でもサッカー観戦したことは何度かあったけれど、陸上トラックのついていないサッカー専用スタジアムで見るのは初めてです。臨場感抜群で、まさにサッカーを楽しむための施設!試合が始まる前からワクワクが止まりません。

 

席について一息つき、両チームの選手をネットで確認します。事前にちょろっと予習はしてきたのですが、普段から欧州サッカーを見ているわけではないので知らない選手ばかり。というより、ネイマールしかわからない。調べていくと、PSGに今シーズン加入したムベッパという選手もかなりの実力選手とのこと。楽しみが広がります。

 

と思った矢先、ネイマールが怪我で欠場するというニュースが目に飛び込んでくるではありませんか。前節の試合で足を痛めたらしく、大きな怪我ではないが大事を取って欠場するとのこと。本日の目的の半分くらいはネイマールだったので、みんながっかり。とはいっても出ないものはしょうがないので、「ネイマールを温存したことを後悔させてやる!」ということで、我らがMHFCの勝利に目的を切り替えました。

 

なんだか筆が乗ってしまって、まだ試合が始まっていないのに思った以上に長くなってしまいました。。。一旦ここで区切って、試合内容は次の記事に続きます。

おっちょこちょいには厳しい欧米の住宅事情

日本とフランスの違いを色々と紹介するこのブログですが、アパートに関してはそこまで大きな違いはないと思います。

日本でもアパートは基本欧米式の作りですし、家が和風の人でもホテルで洋風の部屋にそれなりに慣れ親しんでいます。

でも、実は一つ、大きな違いに気づきました。それは、床です。

 

日本の場合、最近の家ならフローリングが多いし、そうでなくても畳か板間か絨毯といったとこでしょう。

一方、こっちの家の床は固い石(タイル?)でできています。

こっちの人は家の中でも靴を履いてますし(私は完全土足厳禁にしてますが)、汚れが取れやすくて掃除がしやすいメリットが大きいのでしょう。

私も最初はそこまでデメリットは感じていませんでしたし、夏場はひんやりして気持ちいいなぁと思ったりしていました。

ものを落とすまでは。。。

 

初めて石の床の怖さを感じたのは、陶器製の小さな箸置きを落とした時でした。

日本でも一度落としたことがあったのですが、モノ自体が軽くて丈夫なので何事もありませんでした。

しかし、石の床にかかると簡単に真っ二つになってしまいました。

かわいい猫の形をしていたので、首を落とされたような感じになってしまって悲しみもひとしおです。

 

まだこれだけ「形のあるものはいずれかは壊れる」とあきらめもつきますが、次は割とクリティカルなモノを落としてしまいました。

 

おっちょこちょいなな人のご多分に漏れず、私は携帯をよく落とします。

日本にいたころからしょっちゅう携帯を床に落としたりしてました。

それでも、手帳型のカバーを使っていることもあって、今までは角がちょっとへこむくらいで済んでいました。

しかし、強固な石の床にかかるとそうはいきません。

 

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画像はイメージ図で実際にはもうちょいましですが、ぱりーんといってしまいました。

フランスに来る前に買ったばかりiPhoneが見るも無残な姿に。

しかも、そのあとに今更ながらに画面保護用の分厚いシートを張ったのですが、また落としてそのシートも割れる始末。

今では、家の中でもどきどきしながら携帯をさわってます。

みなさんも、海外に行かれた際は、外でのスリ対策はもちろん、ホテルなど部屋の中でも十分に気を付けてくださいね!

日曜日は安息日

昨日の日記にも書いたように、私は昨年12月末にフランスに到着しました。

というか、12月24日土曜日、クリスマスイブでした。

そして、ついてすぐにフランスの洗礼を浴びたのです。

といっても、すてきなクリスマス、とかロマンチックなものではありませんでした。

 

到着してすぐにしなければならないことは、翌日の食料を確保することでした。

なぜなら翌日は日曜日で、ほとんどのお店閉まっているのです。

ましてや、ただの日曜日でなく、クリスマスというキリスト教最大のお休みの日。

さすがに午前中は開いているパン屋さんもありましたが、

もちろんコンビニなんて便利なものはありません。

 街中はこんな感じで賑わっているのですが、開いているのはレストランだけ、みたいな。

本当に休むんだ。。。と感じると同時に、昔の日本のお正月を思い出してちょっぴり懐かしくなりました。

 

 

これ以降も、フランス人の休みに対する感覚には驚かされることばかりです。

 

 もちろんバカンスはたっぷり5週間。

学校も夏休みやクリスマス休暇はもちろん、スキー休みなんてのもあります。

 

通勤の時に道が混むことがあるのですが、主に混むのは火曜と木曜。

なぜなら、月曜と金曜は休日の前後でお休みの人が多いし、水曜日も学校が半日だけのため休むお母さんが多いとか。

 

お昼休みはきっちり12時から2時くらいまで取るお店も割とあります。

その時間に休んでしまったら昼休みには買い物に出来ないし、開けてる時間にはほかのみんなも働いていないし、すごく非効率な気もしますが、そんなことお構いなし。

 

消費者としては不便だなぁと思いながらも、そのうち慣れてきました。

のんびりしたりドライブしたりと、いくらでも楽しく過ごすことができます。

それに、人間らしく生きるには、これくらいがちょうどいいのかなとも思います。

自分の都合だけを考えれば、フランス流に働きながら、日本で生活することが出来たら天国なのかもしれません。

でも、それを支える人が逆にしんどい思いをしているなら、みんなでちょっとずつ我慢して、ゆったりと生きるのが幸せかなぁと思ったりします。

 

フランスの空

記念すべき最初の話題は、空の色について。

 

私の南仏生活は昨年12月末にスタートしました。

そのスタートの日、空港に降り立って最初に感じたのは、空の色の美しさでした。

夕方五時に到着したのですでに夕暮れ時でしたが、異国生活の不安を一瞬忘れて夕焼けの美しさに見惚れたのを覚えています。

 

 

そのときは長旅(20時間超!)の疲れで写真を撮り忘れたが、数日後に撮った写真がこれ。

空の青と夕日の赤が絶妙に絡み合った、なんと表現していいかわからない色。

とにかく鮮やかで、日本では見たことないような色でした。

ヨーロッパの画家の絵を見て、なんでこんな色遣いが出来るんだろうと思ったことがありました。

なんのことはない、ヨーロッパの空はそもそろ色が違っていたのですね。

 

 

 

最初に感動したのは夕焼けでしたが、その後も色々な空に出会いました。

夏の昼間の晴れ渡った青空も、曇りがちの幻想的な空も、とにかく見ていて飽きません。

オフィスの窓から見えた澄んだ青空に心を癒されたり、レンガ造りの建物で縁どられた青いキャンパスに一筋の飛行機雲見えてワクワクしたりもしました。

他にはどんな美しい空に出会えるのか、これからも楽しみです。